段階やることかかる費用だいたいの期間
1紙の書類を棚卸しして、毎日書くものを1枚選ぶなし1週間
2その様式の項目を、職員で決め直すなし1〜2週間
3ブラウザで動く無料のアプリで、その様式を試すなし1〜2週間
4生成AIに下書きを作らせて、手直しの量を見るなし〜月額数千円1週間
5ここまでで残った不満を要件にして、ソフトや機器を検討する見積もり次第数か月
番号取組
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1職場環境の整備
2業務の明確化と役割分担
3手順書の作成
4記録・報告様式の工夫
5情報共有の工夫
6OJTの仕組みづくり
7理念・行動指針の徹底
言葉この記事での意味介護の現場での例
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ICT情報をやりとりする道具全般タブレットでの記録、事業所内での共有
事業所や職種をまたいで利用者の情報を共有する仕組み医療職やケアマネジャーとの情報共有
生成AI文章や表の下書きを作らせる道具走り書きのメモから記録の下書きを作る
パソコン上の決まった操作を自動で繰り返させる道具請求データの転記
事業所の書類を、職員が自分でアプリにできるようになりませんか?
介護の現場向け Claude Code 研修
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よくある失敗:上から配って、下で止まる

見積もりだけが先に進んだときに起きやすいことを、3つだけ挙げます。 タブレットを配ったが、入力が夜勤帯に集中する。 紙のときは手が空いたときに書いていた記録を、決まった画面で決まった順に入力させると、書く時間帯が固まります。様式の項目が多いほど固まります。 二重入力が残る。 電子に入れたあと、家族向けや監査向けに紙も作る。これは電子化の失敗というより、様式を作り直さなかった結果です。 使わない機能に費用を払い続ける。 何に困っているかを決めないまま選ぶと、機能の多さで選ぶことになります。 どれも、機器の性能ではなく様式と運用の問題です。だから、先に様式を整えると書きました。

費用をかけずに試せる範囲

様式を1枚選ぶ

候補になりやすいのは、毎日書くもの、職員によって書き方が割れるもの、あとから探されるものです。介護記録、申し送り、ヒヤリハット、送迎表あたりが当てはまります。 書き方が割れている状態で電子にしても、割れたまま蓄積されます。記録の言葉づかいをそろえる話は介護記録の書き方と介護記録で使ってはいけない言葉に、場面ごとの例で書きました。

ブラウザのアプリで試す

紙の様式をそのまま画面にすると、たいてい項目が多すぎます。実際に入力してみると、書かれない欄と、毎回書き足される欄が見えてきます。 exbk.jp の介護アプリは、見本データが入った状態で開きます。事故報告書や介護記録の画面で、自分の事業所の様式と項目を見比べてみてください。見本は自由に書き換えて試せますし、消して白紙から使うこともできます。
介護アプリの一覧画面。表示しているのはすべて見本データです
介護アプリの一覧画面。表示しているのはすべて見本データです
書類ごとの詳しい書き方は、事故報告書、ヒヤリハット、フェイスシート、サービス提供記録、認定の有効期間の管理の記事にそれぞれまとめています。

生成AIに下書きを作らせてみる

この記事を書くのに使った生成AI(Claude)に、見本データで介護記録の下書きを作らせました。与えたのは、走り書き程度の次のメモだけです。実在の利用者ではありません。 > 9/29 14時ごろ 見本ハナさん 昼食のこり半分 のど痛いと 熱37度 看護師に伝えた 返ってきた下書きは、こうなりました。 > 見たこと・聞いたこと(事実):14:00ごろ、居室。昼食は主食・副食ともに半量残す。「のどが痛い」と話された。体温37.0℃。 > 気づき・判断:食事量が普段より少ない。のどの痛みのため食べにくかったと思われる。 > 対応・その後:看護師に報告した。 事実・気づき・対応の3つに分ける形には整いますが、メモになかったことは当然そのままです。報告した時刻、誰に報告したか、そのあと何を見るか。そこは書いた職員しか知りません。生成AIができるのは、形を整えて抜けている欄を目立たせるところまでで、中身を埋めるのは人の仕事です。 この使い方であれば、利用者の氏名を入れずに試せます。介護での生成AIの使いどころと注意は介護現場でのAI活用に整理しました。

導入事例の読み方

「介護 ICT 導入事例」で探すと、機器の名前と削減時間が並んだ記事が多く出てきます。ただ、事業所の規模も、もとの様式も、職員の年齢構成も違うので、数字だけを持ち帰っても自分のところでは再現しません。 厚生労働省の生産性向上ポータルサイトには「取組事例紹介」のページがあり、サイト内でも、ほかの事業所の課題や解決策をきっかけにするとよい、と案内されています。同じサイトの取組に活用可能な各種ツールのページでは、ガイドライン、動画教材、取組事例、推進スキルの手順書などが紹介されていて、介護記録を見直したい場合として、項目形式の介護記録法の導入マニュアルも挙げられています。 事例を読むときに見るところを表にします。 | 見るところ | なぜ | |---|---| | 導入前に、どの業務のどこが詰まっていたか | 自分の事業所の詰まりと重なるかを確かめるため | | 様式を作り直したか、そのまま電子にしたか | 作り直していない事例は効果が出にくい | | 誰が進めたか(管理者か、現場の職員か) | 進め方がまねできるかどうかが変わる | | 定着までにかかった期間 | 数か月かかるのが普通だと知っておくため | 国や自治体には、介護ソフトや端末の導入を支援する仕組みもあります。ただし対象や金額、募集の期間は年度で変わるので、この記事では金額を書きません。所管の自治体の案内と公式ページで、そのときの条件を確かめてください。

始める前に決めておくこと

- 個人情報の扱い。 どの道具に何を入れてよいか、事業所の決まりを先に文書にする - 誰が決めるか。 様式の最終決定をする人を1人決める。委員会で毎回持ち帰ると進みません - やめる紙を決める。 増やすだけだと二重入力になります - 戻せるようにしておく。 データの書き出しや印刷ができるかを、試す段階で確かめておく このうち個人情報の扱いだけは、無料で試す段階でも先に決めてください。試用の名目で利用者の氏名を外部サービスに入れてしまうと、あとから取り消せません。

職員が様式を作れるようになると何が変わるか

ここまでの段階1から4を回すと、「うちの様式はこうしたい」が言葉になります。そこまで来ると、ソフトを買う場合でも要件が書けますし、買わずに自分たちで作る選択肢も出てきます。 exbk.jp の介護アプリは という道具で作りました。日本語で指示を書くと、その通りに動く画面を作ってくれる仕組みです。 介護事業所向けの Claude Code 研修では、介護記録、事故報告書、送迎表といった実際の書類を題材に、Zoomのライブ形式で、その場で作りながら進めます。全10時間(2時間×5回)で、最後は自分の事業所の業務を題材にした演習です。対象は、介護職員、生活相談員、介護支援専門員、事務員など、これらの書類を担当している方です。一般的なAIの使い方は扱いません。

まとめ

1. 介護のICT化は、記録と情報共有の様式を整える取組が土台にある。厚生労働省の7つの取組にも「ICT導入」という項目はなく、「記録・報告様式の工夫」「情報共有の工夫」が並んでいる 2. 始めるのは、毎日書く書類1枚から。棚卸し、項目の決め直し、無料のアプリで試す、ここまでは費用がかからない 3. 生成AIは、走り書きから形を整えるところまでは助けになる。時刻や報告先を埋めるのは人の仕事 4. 事例は、削減時間ではなく「どこが詰まっていたか」と「様式を作り直したか」を読む 5. 補助の金額や条件は年度で変わる。所管の自治体と公式ページで確かめる 紙の様式を1枚選んで、職員が自分の手でアプリにしてみる。その手順を身につけるところから始めたい方は、介護事業所向けの Claude Code 研修をご覧ください。