残土やコンクリート塊を搬出した現場では、ダンプの台数を数え、月ごとに種類別と運搬先別の数量を合計します。台数を紙に控えていると、月末にそれを表計算ソフトへ打ち直すことになります。

この記事では、搬出のたびに1行ずつ記録するだけで、数量と月の合計まで出る無料アプリの使い方をまとめます。

先に結論:1行ずつ記録すれば、月の合計は自動で出る

搬出の記録に必要なのは、日付・種類・台数・1台あたりの量・単位・運搬先の6つです。車両とマニフェスト番号は控えとして残します。

やりたいことアプリでの操作出てくるもの
1回の搬出を控える「搬出を追加」で1行増やす台数×1台あたりの量=数量
月の合計を出す「集計する月」を選ぶ種類別と運搬先別の台数・数量
報告資料に回す「表示月をCSVで書き出す」表計算ソフトで開けるファイル
紙で残す「印刷」記録の表

残土・産廃の搬出記録のアプリは無料で、登録もいりません。マニフェスト番号の欄はありますが、アプリは現場での集計用です。マニフェストの交付や保存は、別の手続きとして行います。

残土・産廃の搬出記録の画面。搬出の記録の表、集計する月、種類別の合計と運搬先別の合計が並ぶ
残土・産廃の搬出記録の画面。搬出の記録の表、集計する月、種類別の合計と運搬先別の合計が並ぶ

搬出のたびに何を書くか

記録する項目

「搬出を追加」を押すと、今日の日付が入った行が増えます。すでに記録があれば、いちばん新しい行の種類・車両・1台あたりの量・単位・運搬先が最初から入ります。同じダンプが同じ運搬先へ何度も出る現場なら、台数を直すだけで済みます。

列入れる内容
日付搬出した日
種類残土、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材、建設汚泥、金属くず、廃プラスチック類、混合廃棄物、その他
車両ナンバーや種別(例:4tダンプ 1号車)
台数・1台あたり例:6台、2.5
単位m³/t/台
運搬先例:〇〇町 残土仮置き場
マニフェスト番号・メモ自由に書く

数量の計算

右側の「数量」には、台数×1台あたりの量が出ます。6台×2.5m³なら15m³、3台×5.5m³なら16.5m³です。単位を「台」にした行は、台数をそのまま数量にします。

「新しい日付順に並べる」を押すと、最近の記録が上に来ます。

搬出の台数を数える表のように、現場の集計表を社員が自分でアプリにできるようになりませんか?
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始める前に決めておくこと

アプリに入れる前に、現場で2つだけ決めておくと、月末の合計がそのまま使えます。

1台あたりの量の換算値

1台あたりの量は、車両や積み方によって変わります。アプリは入れた値で掛け算するだけなので、「4tダンプは何m³で数えるか」を現場で決めて、その値を入れてください。

運搬先の書き方

運搬先別の合計は、運搬先の欄に書いた文字ごとに分かれます。同じ仮置き場を「〇〇町 残土仮置き場」と「〇〇町仮置き場」のように書き分けると、別の運搬先として2行に割れます。運搬先ごとに書き方を1つに決めておきます。

月末に合計を出す

種類別と運搬先別の2つの表

表の下で「集計する月」を選ぶと、その月の記録から2つの合計表ができます。

  • 種類別の合計:種類ごとの台数と数量
  • 運搬先別の合計:運搬先ごとの台数と数量

同じ種類でも、単位が違う記録は別の行で合計します。m³とtは足しません。運搬先を入れていない記録は「(運搬先未入力)」の行にまとまります。

アプリの画面では、この2つの表が記録の表のすぐ下に並びます。月を切り替えれば、搬出記録のアプリの同じ画面で前の月の合計も見られます。

CSV(表計算ソフトで開けるファイル)の書き出しと印刷

「表示月をCSVで書き出す」を押すと、選んだ月の記録を、計算した数量を含めて保存します。列は日付、種類、車両、台数、1台あたりの量、単位、数量、運搬先、マニフェスト番号、メモです。月末の報告や、元請けへ出す資料をつくるときに使えます。「印刷」を押せば紙にもできます。

こうした集計表は、会社ごとに列や区分が少しずつ違います。自分の現場の様式に合うアプリを社員が自分で作れるようになるClaude Code 研修もあります。

よくある失敗

単位が混ざって合計が読めない

同じ残土でも、ある日はm³、別の日はtで記録すると、種類別の合計は単位ごとに2行に分かれます。アプリはm³とtを足さないので数字が狂うことはありませんが、報告に使うには換算が要ります。単位は種類ごとにそろえておくと楽です。

運搬先の入れ忘れ

運搬先が空の記録は「(運搬先未入力)」にまとまるので、月末に合計を見ればすぐ気づけます。この行が出ていたら、その月の記録を見直して運搬先を埋めてください。

アプリの記録でマニフェストが済んだと思い込む

マニフェスト番号の欄があるので、このアプリで法律上の手続きまで済むように見えるかもしれません。この記録は現場での集計用です。産業廃棄物の処理の委託契約や、マニフェストの交付・保存は、許可を受けた業者との手続きとして別に行ってください。マニフェストの期限や保存の決まりは、産業廃棄物のマニフェストの記事で整理しています。

ほかのアプリとのつながり

ダッシュボードには、今月の搬出の件数と、種類別の搬出量が出ます。

作業日報とは書き分けます。残土運搬の作業内容は日報に、台数と運搬先は搬出記録に入れておくと、集計のときに日報から台数を拾い直さずに済みます。

このアプリは Claude Code で作りました

搬出記録のアプリを に作ってもらうとき、気をつけてもらったのは、このアプリで何ができて何ができないかを画面に書くことでした。マニフェスト番号の欄があると、法律上の手続きまで済むと思われるおそれがあります。そこで表の下に「この記録は現場での集計用です」と注意書きを入れました。

公開前には、Claude Code が自分で記録を入れ、3台×5.5m³が16.5m³になることと、種類別・運搬先別の合計が合うことを確かめています。

ほかのアプリも含めた11種の紹介は、施工管理アプリを Claude Code で作りましたにまとめています。

まとめ

  • 搬出のたびに1行記録すれば、数量(台数×1台あたりの量)と月ごとの種類別・運搬先別の合計が自動で出る
  • 1台あたりの換算値と、運搬先の書き方は、始める前に現場で決めておく
  • 単位が違う記録は別の行で合計し、運搬先が空の記録は「(運搬先未入力)」にまとまる
  • マニフェストの交付・保存は、このアプリとは別の手続きとして行う

搬出記録のアプリは今日からそのまま使えます。自社の集計表と同じ形のものが欲しくなったら、社員が自分でアプリを作れるようになる建設業向けの Claude Code 研修をのぞいてみてください。