自社でIndeedに求人を掲載する方法
直接投稿とATSの2つ
公式ページでは、求人を載せる方法として「直接投稿」と「ATS」の2つを挙げています。
直接投稿は、Indeedの画面の案内に沿って会社情報と求人の内容を入力する方法です。まず1〜2職種を出してみる会社は、ここから始めるのが手軽です。
ATSは、Indeedと連携した採用管理システムで求人を作り、Indeedの検索結果に表示させる方法です。Indeedのよくある質問では、「Indeedエントリー」に対応したATSと連携すると、採用の手続きを簡単にできると説明しています。職種や拠点が多く、ほかの求人媒体の応募もまとめて管理したい会社に向いています。
直接投稿の5つのステップ
「求人票作成ガイド」では、掲載までを5つのステップに分けています。
1. アカウント登録・企業情報を入力する
2. 労働条件を入力する
3. 募集要項を入力する
4. 応募の受付方法を設定する
5. 有料掲載する(使う場合のみ)
入力が終わると審査があり、公式ページによると、内容に問題がなければ最大72時間程度で掲載が始まります。求人の投稿数や変更の回数に制限はなく、内容はいつでも変えられます。変更の反映は、投稿方法によって最短で1時間以内です。
同じガイドのよくある質問では、「給与」の欄には固定残業代を含めた金額を書き、「固定残業代の支払額」の欄にはそのうち固定残業代にあたる金額だけを書くよう案内しています。入力の段階で迷いやすいところなので、先に確かめておいてください。
求人票を書く前に確かめるルール
自社運用で一番つまずきやすいのは、ここです。Indeedの掲載基準と、法令で求められる表示の2つを、投稿の前に確かめます。
Indeedの求人掲載基準
ヘルプセンターの「求人掲載基準」では、基準を満たさない求人は削除や非表示になる場合や、有料掲載が必要になる場合があるとしています。主な要件は次の表のとおりです。
| 項目 | 基準の中身 |
|---|---|
| 書く内容 | 企業名、給与、勤務時間、福利厚生、職務内容を記載する |
| 給与 | 給与の記載は必須。記載がない求人や、幅が広すぎる求人は表示されない場合がある。最下限の給与をはっきり書く |
| 給与の書き方 | 年収や月収の例を、年俸や月給と同じ額で書かない。給与に含めてよいのは一律に定額で払う手当だけで、残業手当や変動する手当は含めない |
| 職種名 | 実際の職種名を簡潔に書く。勤務地、給与、シフトなどは職種名に入れず、求人の詳細に書く |
| 言葉づかい | 完全な文で書く。不自然な強調、余分な記号、省略語の多用は避ける |
| キーワード | 表示を増やす目的で同じ言葉を繰り返さない。競合企業の名前を書かない |
ヘルプには、職種名の悪い例として、時給や「夜勤!!!」を職種名に詰め込んだものが載っています。目立たせようとして職種名を飾ると、かえって表示されにくくなるということです。
法令で求められる表示
求人票は法令にも沿う必要があります。ここでは厚生労働省のページで確かめた一般的な内容だけを書きます。自社の求人が当てはまるかの判断は、社会保険労務士などの専門家に確認してください。
厚生労働省は、インターネットを含む広告で労働者を募集するときは、募集主の氏名(または名称)、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金の6つを表示するよう案内しています。職業安定法では、求人の情報について虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないとされています。同じページのQ&Aでは、住所はビル名や部屋番号まで書く必要があると説明しています。
また、2024年4月からは、募集のときに明示する労働条件に次の3つが加わりました。
- 従事すべき業務の変更の範囲
- 就業の場所の変更の範囲
- 有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間または更新回数の上限を含む)
Indeedの入力画面の項目を埋めただけで、これらがすべて書けているとは限りません。求人の詳細の欄に書けているか、投稿前に読み返してください。
無料掲載と有料掲載の使い分け
無料のまま様子を見てよい求人
次のような求人は、まず無料で出して反応を見る価値があります。
- 急がない通年の募集で、1〜2か月かけて人が決まればよい
- 勤務地の近くに住む人が応募しやすい、地域の職種
- 求人票をまだ作り込んでいる途中で、中身を直しながら反応を見たい
無料で出す期間は、求人票の出来を確かめる期間でもあります。いきなり予算をつけると、求人票の問題とお金の問題が混ざり、何が効いたのか分からなくなります。
スポンサー求人を足す場面
スポンサー求人を検討するのは、次のような場面です。
- 採用の期限が決まっていて、無料の表示だけでは間に合いそうにない
- 無料枠の上限に達した、または表示期間が終わった
- 同じ地域に同じ職種の求人が多く、無料では検索結果で埋もれている
ヘルプの「求人が見つからない理由」では、類似の求人が同じような求職者を取り合う場合、スポンサー求人やIndeedエントリーを使った求人は求職者の目に留まりやすいと書かれています。
予算をいくらにするかは、採用1人に使ってよい金額から逆算して決めます。広告費を目標から逆算する考え方は、
Google広告の月の予算を逆算する記事で扱っているので、そちらを参考にしてください。
ジョブブーストという選択肢
ヘルプセンターによると、スポンサー求人には、これまでの通常のスポンサー求人(「ライト」)と、「ジョブブースト」というプランがあります。ジョブブーストは、一定以上の予算を設定すると、検索結果での表示の強化や、自動アプローチの送信機会の拡大などが受けられるプランです。
使える条件は、ヘルプでは次のように説明されています。
- Indeedに直接投稿したスポンサー求人か、Indeed PLUS連携ATSから投稿したスポンサー求人である
- 雇用形態が正社員、アルバイト・パート、契約社員、業務委託のいずれか
- 設定した予算が、ジョブブーストの適用価格を上回っている
- 勤務地が日本国内の求人である
有料職業紹介、新卒、インターンシップ、ボランティアの求人は対象外です。適用価格は求人ごとに違い、変わることもあるので、管理画面の掲載設定で確認します。始めたあとに効果が見えなければ、途中で止めることもできます。ヘルプでは、急いで採用したい場合は最初からジョブブーストを検討するよう書かれています。急がないなら、ライトで数字を見てから考えても遅くはありません。
応募が来ない求人の直し方
応募が来ないときは、求職者がどこで離れているかを分けて考えます。応募までの流れを
として見ると、直す場所が決まります。
| 止まっている場所 | 見える症状 | 最初に直すところ |
|---|---|---|
| 表示 | 求人が検索結果に出ていない | アカウント、求人の状態、掲載基準 |
| クリック | 表示はされているが押されない | 職種名、給与、勤務地 |
| 応募 | 押されているが応募されない | 仕事内容、応募の手間 |
| 選考 | 応募は来るが面接につながらない | 返信の早さ、求める人物像 |
数字の見方について、ジョブブーストのよくある質問では、表示数、クリック数、応募開始数、応募数を管理画面の有料広告の詳細で確認できると書かれています。スポンサー求人を使っていれば、この4つの数字で止まっている場所を見分けられます。
表示されていない
まず、求人が本当に掲載中かを確かめます。ヘルプでは、Indeedで自社の求人を検索して確かめる方法をすすめていません。検索結果は人ごとに変わり、自分の行動も結果に影響するうえ、スポンサー求人を自分でクリックすると予算を使ってしまう場合があるからです。企業ページの求人のタブか、管理画面の求人のタブで確かめてください。
ヘルプに挙がっている、表示されない主な原因は次のとおりです。
- アカウントが認証されていない、または審査中である
- 求人のステータスが休止中か募集終了になっている
- スポンサー求人が1日の上限に達した(翌日に予算がリセットされると表示が戻る)
- 似た求人を複数出していて、検索結果でまとめられている
- 掲載基準を満たしていない
- 同じ求人を投稿し直していて、重複と判断された
最後の点には注意が必要です。応募が来ないからと同じ求人を出し直すと、非表示になったり、有料掲載が必要になったりする場合があるとヘルプに書かれています。出し直すより、今の求人の中身を直すほうが安全です。
表示はされるが押されない
はあるのに押されないなら、検索結果で見える情報が弱いか、分かりにくい可能性があります。検索結果の一覧で求職者が比べるのは、主に職種名、給与、勤務地です。表示回数に対してクリックされた割合(
)を、同じ会社のほかの求人と比べると、弱い求人が見つけやすくなります。
直すときは、次の3点を確かめます。
- 職種名が、求職者が検索に使いそうな普通の言葉になっているか。社内だけで通じる呼び名になっていないか
- 給与の下限がはっきり書かれているか。幅が広すぎないか
- 勤務地が、最寄り駅や地域名で分かるか
職種名にアピールの言葉を足したくなりますが、それは掲載基準で避けるよう書かれていることです。職種名は簡潔にして、伝えたいことは求人の詳細に書きます。
押されるが応募されない
クリックはされているのに応募されないなら、求人の詳細を読んで離れています。クリックに対して応募に進んだ割合(
)が低い状態です。
- 仕事内容が、1日の流れや担当する範囲まで分かるか
- 誰に来てほしいのか(
)が書かれているか。「やる気のある方」だけになっていないか
- 応募の条件と、歓迎する条件が分かれているか
- 応募の入力項目が多すぎないか
応募の手間については、Indeedの管理画面で応募の受付方法を設定します。自社の採用ページで応募を受ける場合は、そのページの読みやすさも影響します。応募を受けるページの作り方は、
LPの構成要素12項目の考え方がそのまま使えます。
応募は来るが面接につながらない
応募はあるのに面接まで進まない場合は、求人票より社内の対応を見直します。応募が来てから最初の連絡までに何日かかっているか、面接の候補日を複数出しているかを確かめてください。Indeedの管理画面では、応募者とのメッセージのやり取りや、Web面接の実施ができます。
求める人と違う人ばかり応募してくる場合は、求人票に書いた人物像や条件があいまいな可能性があります。応募を減らしてでも条件をはっきり書くほうが、選考の手間は減ります。
架空の求人で見る直し方の例
ここからは、説明のために作った架空の求人です。実在の会社や実際の応募数ではありません。
たとえば、地方の設備工事会社が施工管理の担当者を募集しているとします。直す前の求人は次のような書き方でした。
- 職種名:「★急募★施工管理 未経験OK 高収入」
- 給与:「月給25万円〜60万円」
- 仕事内容:「現場の管理全般をお任せします」
この求人は、掲載基準に照らすと職種名に記号とアピールの言葉が入っています。給与の幅も広く、どんな条件で60万円になるのかが分かりません。仕事内容も、何をするのかが読み取れません。
直した後は、次のようになります。
- 職種名:「施工管理(設備工事)」
- 給与:「月給25万円から。資格と経験に応じて決定。1級管工事施工管理技士の資格を持つ方は月給35万円から」
- 仕事内容:「空調と給排水の工事現場で、工程の確認、職人さんとの打ち合わせ、写真での記録、役所に出す書類の作成を担当します。1人で担当する現場は同時に2か所までです」
直した後の求人では、給与を条件ごとの金額で書き、仕事内容を具体的な作業で書いています。あわせて、業務や就業場所の変更の範囲など、法令で求められる事項が書けているかも確かめます。
直したあとは、すぐに別の箇所を変えず、しばらく同じ内容で数字を見ます。職種名と給与と仕事内容を同時に変えると、どれが効いたのか分からなくなるからです。
のように1か所ずつ変えるのが基本ですが、応募数が少ない求人では差が出るまで時間がかかります。そのため、明らかな基準違反を先に直し、そのあと1か所ずつ試す、という順番にします。
自社運用を続けるための週1回の点検
自社でIndeedを使うなら、担当者を決めて、週に1回15分ほど次の項目を見ると続けやすくなります。
1. 掲載中の求人が、管理画面で「募集中」になっているか
2. 募集を終えた職種の求人を、休止か終了にしたか
3. スポンサー求人の表示数、クリック数、応募数に大きな変化がないか
4. 1日の上限に達して、表示が止まっている日がないか
5. 届いた応募に、決めた日数以内に返信できているか
6. 今月の無料枠を、社内の誰が何件使ったか
数字を月ごとに並べておくと、求人票を直したときの前後の差が見えます。広告の費用と成果を1枚の表で追う方法は、
広告の費用対効果を見るLooker Studioの型を参考にしてください。
Indeedは、公式ページで「セルフサービス型」と説明されています。求人の修正も予算の変更も、営業担当に連絡せず自分でできます。裏返せば、誰も見ていなければ、応募が止まっていても気づかないということです。週1回の点検は、そのための仕組みです。
まとめ
Indeedの求人掲載は、投稿するだけなら費用がかからず、スポンサー求人を自分で設定したときだけクリックに応じて費用が発生します。
- 無料の説明には、利用規約、掲載基準、使用制限が適用されるという注記がある
- 無料掲載には件数と表示期間のルールがあり、日本は「一部適用」。投稿画面の案内で確かめる
- 投稿前に、Indeedの掲載基準と、法令で求められる6つの表示と明示事項を確かめる
- 応募が来ないときは、表示、クリック、応募、選考のどこで止まっているかを分ける
- お金をかけるのは、表示が足りないと分かってから
求人票のどこで応募が止まっているのか判断に迷ったら、外の目で一度見てもらうのも手です。